2014年6月25日

日本縦断ツーリング 64日目(稚内、宗谷岬)

5時に起きる。少し曇っているのだがキャンプ場から宗谷岬の方を見ると陽がさしている。宗谷丘陵を荷物なしで走りたかったので荷物はキャンプ場に置いたまま出発した。交通量のほとんどない海岸線をひたすら走る。宗谷岬まで21km、16km、5kmと道路案内の距離が短くなるにつれテンションが上がる。ついに来たぞ宗谷岬!駐車場へバイクを止めた。最北端の碑をひたすら眺めていた。せっかくだから誰かに写真を撮ってもらいたいな。そう思っていたら山梨から来てる旅人と目が合う。こちらからお願いしようとしたら写真を撮りましょうか?と声をかけてきた。お願いしますと即答して写真を撮ってもらった。

彼と旅話をしていたら走行距離はどれぐらいなのか聞かれる。バイクに駆け寄りメーターを見てみると8877kmだった。その距離を見たらいろいろな人との出会いが次々と浮かび上がって来た。しばらく旅話をして彼とは別れたのだが鹿児島ナンバーの車が止まっていると教えてくれていた。ちょうど展望台の方から下りてくる夫婦がいたので声をかけてみると鹿児島の方だった。早朝なので観光客もほとんどいない。今回の旅で鹿児島ナンバーをみることは一度もなかった。そんな旅だったのにここで鹿児島の方に会えるとは・・・。嬉しくて思わず鹿児島弁が出た。一緒に写真を撮りメールで送ってくれるらしくメールアドレスを交換してもらった。

宗谷岬を一通り眺めているといつの間にか8時になっていた。今までの旅を振り返っていたらいつのまにか時間が経っていた。土産屋が開いていたので宗谷岬到達証明書を発行してもらった。宗谷岬と書いてあるステッカーも買っておいた。すぐそばにあるガソリンスタンドで給油をして到達記念を頂いた。その後、宗谷丘陵を走ってみた。分岐路を見つけたらひたすら入り込み道を探る。探しているのは貝殻で埋め尽くされた道だ。分岐路を数本入ってみると砂利の代わりに貝殻が敷かれている道を2カ所見つけることが出来た。ジェットコースターの様に見える急勾配のダートで遊んだりしてからR889を南下しR1077を使いオホーツク海側へ抜ける。R238を南下して猿払へ向かう。走ってみたかったのはエヌサカ線だ。地平線まで延びる道を味わった後にエヌサカ線の海岸沿いにあるダートに入り込む。海岸沿いに出るまでに少し深めの砂になっている上り坂があったが荷物を積んでないので問題なく乗り越える。キャンプ道具を積んでいたら間違えなく引き返したであろう坂道だった。海岸沿いのダートは最初のうちは四輪の走った跡があったのだが次第に草原らしき道になり海岸際で道が崩れている。その少し向こうに看板が見える。歩いて近寄り見てみるとわずかに車が通ったであろう道が見えた。草むらをかき分けるように走り看板近くの道へ辿り着く。しばらく走るときれいな砂利道が現れた。地図を確認すると民家の側まで来ている。ほっとして走って行くとチェーンで封鎖されている。チェーンには熊出没注意の看板がぶら下がっていた。もうすぐ民家なのにここで通行止めというのはおかしい。反対側から看板を見たら愕然とした。6/17に熊の目撃情報があったので通行止めと書いてある。ということは走って来た箇所が熊出没注意の場所だったのだ。熊は見なかったがキタキツネや鹿の群れには会った。通行止めのチェーンを上げてバイクをくぐらせ進んでみる。二車線の舗装路に出てベニヤ原生花園が見えたのでそこまでバイクを走らせ園内にあるベンチに腰掛けヒグマに会わずによかったと一安心しながらタバコを吸っていると車中泊で観光に来たという大阪の方に声をかけられる。なんでも旭川動物園の駐車場に車を止めていたら当て逃げされたらしい。車の後ろをかなり当てられたらしくおかげで旅がつまらないと言っていた。気晴らしになりそうなことを言ってみるがあまり効果はなさそうだった。嫌な思いにあうとせっかくの旅も楽しくないだろう。そんな話しをしていたらベニア原生花園の管理人らしき人がいたのでヒグマについて聞いてみた。どうも海岸沿いで目撃された訳ではないが万が一を考え通行止めにしていたとのことだ。目撃されたヒグマは捕まえたので心配することはないとのことだった。

ベニア原生花園を出てクッチャロ湖へ向かう。途中のセイコーマートで昼食をしていると地元の方が鹿児島ナンバーに驚いて声をかけてきたのでしばらく会話をしていた。クッチャロ湖へ行ってみるとかなり広い湖だ。キャンプ場も併設されているのだがキャンプ道具を積んでくれば良かったと思うほどきれいなキャンプ場だった。クローバーの丘へ向かいクッチャロ湖と牧草地の展望を楽しむ。クローバーの丘からR84へ戻り道道732を探す。道道732は湿原地帯を走るダートで高速林道で面白かったと利尻でキャンプ場が一緒だったライダーが言っていたのだ。ようやく見つけたと思い入りこみしばらく走る。どうも様子がおかしい。センターラインの草の丈が長い。車通りがほとんどない証だ。かといって道は悪いかというとそうでもない。かなり固いダートだ。とりあえず行けるところまで走ってみることにした。しばらくすると四輪の跡も見え始めた。舗装路まで走りきり行き着いた先は牧場だった。牛がのんきそうにこちらを見ていた。道々732はまたの機会にしよう。そう思い稚内へ引き返すことにした。オホーツク海側の海岸線を走り宗谷岬へ向かう。丘へ上るダートを見つけて最北端のすぐ側にある誰も来ないであろう草原の丘でまったりと眺めを楽しんでいた。宗谷港にあるドームに寄り道をして宗谷丘陵へ向かう。R889を稚内側に展望を楽しみながら走っていると貝殻のある小道を見つけた。入ってみると貝殻の道は意外と長く使われなくなったバンガローと炊事場のところまで辿り着いた。もちろん水は出ない。来た道を引き返しR889を稚内側へ抜ける。R238を稚内の方へ進むと宗谷公園という案内板が現れたので行くことにした。途中にフットパスコースというのが見えた。ついつい入り込む。これが真っ白な貝殻の道に繋がっていた。道路一面真っ白だ。これが宗谷丘陵の景色に混ざりかなり感動した。風力発電の近くまで繋がっており今度は来た道を逆走する。今度は海岸まで続く白い道に見えるのだ。また感動してしまった。宗谷岬に来てよかった。本気で思える道だった。帰りにスーパーで買い出しを済ませ稚内森林公園へ戻った。管理人は今日もいない。稚内の夜景を見ながら夕食を済ませた。

宗谷岬にようやく辿り着いた。うれしさのあまりバイクを走らせて勢いあまってクッチャロ湖まで行ってしまった。それだけうれしかった。ようやく折り返し地点。まだまだこれから。

おやすみなさ〜い。

宗谷岬

宗谷岬

宗谷岬

宗谷丘陵

日本最北端のGS

宗谷丘陵

宗谷丘陵

宗谷丘陵

宗谷丘陵

エサヌカ線

エサヌカ線ダート

エヌサカ線ダート

熊出没で通行止

クッチャロ湖



宗谷丘陵




宗谷丘陵

宗谷フットパスコース

宗谷フットパスコース

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