旅が好きだ！: 日本縦断ツーリング 57日目（稚内～礼文島）

5時前に起きる。天気はどんよりしているが体が勝手に荷造りしているような感じだ。それほど礼文島へ行きたくなっているのだろう。6時半には荷物を積み終えて暖気をしていると昨日のチャリダーが起きてきたのでねぶた祭りで会おうと約束しておいた。出航時間15分前にフェリー乗り場に到着。乗船しようとしたらバイク一台乗れるスペースしかあいてない。船に対して横になるような形で乗船した。客室は満員だ。仕方なく外にある椅子に腰掛け外を眺める。

利尻経由の船で利尻に到着したらバイクを外に出してほしいと言われていていた。私のバイクが一番先頭に横付けしている状態で利尻行きの車が降りられなくなるらしい。そういうことで利尻に上陸することとなった。さすがに利尻に来たぞという感情はなかったが、上陸してしまったなというようなおこぼれ的な嬉しさはあったような気がする。肝心の利尻富士は2合目あたりから雲に隠れてまったく見えない。

再び乗船して利尻から礼文へ向かう。周りの人が騒いでるのでなにかと思ったら
カラスも乗船していた。おとなしくして周りをきょろきょろしている。しばらくするとフェリーの真横にかもめが寄ってきた。かなり至近距離だ。誰かが餌をやっているみたいで次から次にかもめが集まってくる。かもめにあげている餌を横取りするカラスが何故かかわいらしかった。到着する頃には15匹ぐらいのかもめがフェリーの周りを飛んでいた。

礼文島の香深港に到着して近くにあった公園でサンダルから靴に履き替えたりしていると岐阜からのキャンパーに声をかけられしばらく会話をしていた。すごく利口な犬を連れている。ペットを連れての旅行も楽しそうだ。支度を終えて南へ向かった。礼文は頻繁に観光バスに会う。かなり大きめの観光バスだ。桃岩展望台への遊歩道を見つけるが利尻富士が見えそうな日に行くことにして元地漁港の先にある地蔵岩へ向かう。トンネルを抜けるとなんとも言えない光景だ。海岸沿いの荒れた岩肌を緑が覆っている。舗装路の一本道なのだが何度も折り返してようやく海岸沿いに降りる道がある。つい見とれてしまう道だった。

地蔵岩を眺め駐車場に戻ろうとしたら旅をしている北海道の夫婦としばらく会話をする。レブンアツモリソウの開花時期は終わっていたとがっかりしていた。私もレブンアツモリソウを見てみたいと思っていたのだが一週間続いた雨でチャンスを逃してしまっていたようだ。地蔵岩の近くにある桃岩猫岩へ行くとさっきの夫婦もいまから見に行くところらしく会話しながら展望台へ向かう。桃岩はなんとなく桃に見える。猫岩はよくわからない。観光客で賑わっていたので早々に駐車場へ戻った。
出発しようとしていたら観光客に話しかけられる。旅路を話すと嬉しそうにしてくれたのが印象的だった。香深の方へ戻り途中にある礼文林道を走ることにした。道北には濃霧注意報が出ているらしく霧で視界が悪いが天気が良かったらかなり景色がよさそうな林道だ。見えるだろう景色を想像しながら走っていた。利尻富士もよく見えそうだった。

林道を抜け緑ヶ丘キャンプ場へ向かう。管理人に下見させてくださいと言いキャンプ場を見学してきた。バイク置き場からテントサイトまで少し距離はあるが強風に煽られることがなさそうな落ち着いたキャンプ場だった。管理人にお礼を言い北へ向かった。

海岸沿いを走り金田ノ岬へ向かう。到着すると桃岩猫岩で会った方が手を振ってくれた。キャンプ場の下見をしてる間に観光バスに追い越されていたみたいだ。その後はスコトン岬へ行ってみる。観光バスが多い。スコトン岬を眺めてから土産屋へ入ってみると観光客でいっぱいだ。ステッカーがあったので記念に買っておき。彼女にもお土産を買っておいた（高価な物じゃありませんけど）。
その後、近くにあるゴロタ岬へ向かった。ゴロタ岬への舗装路は観光客がたくさん歩いている。一人だけ手を振ってくれる人がいた。ゴロタ岬は少し高台にあり徒歩で行かなければならない。片道20分ほどのトレッキングをして展望台まで辿り着いた。少し雲がかかっているが景色はいい。足下からゴロタ岬へかけて咲いている花もきれいだった。しばらくまったりと景色を楽しんでバイクの所まで戻る。よく見ると3人ゴロタ岬へ登ってくる。さきほど手を振ってくれた方のようだ。顔が見える位置になるとカメラを構えられてポーズを取るように促されたので思わずピースをする。声をかけてみたら韓国人だった。片言の日本語とボディーランゲージで会話をする。それでもかなり仲良くなれたと思う。最後は3人と握手をして別れた。

最後に礼文森林の丘へ向かった。砂利道を突き進む。途中で舗装路とダートの分岐が現れたが砂利道が楽しかったので行ける所まで行ってみた。川沿いを進んで行き止まりに駐車スペースがあるだけだった。ここで野宿するのも楽しそうだと思ったのだが携帯が圏外だったのでおとなしく引き返した。携帯が圏外のところでソロ野宿という勇気はまだ無いようだ。
礼文森林の丘に着くと展望台がある。霧で視界はいまいちだがスコトン岬の方はきれいに眺めることが出来た。車中泊らしき車もいる。ここで野宿をするか悩んだが人がまったく人がいないところでゆっくりしたいのもあり礼文森林の丘から見える東屋にテントを張る事にした。風が強いので少し手こずったが無事にテントを張り夕食も済ました。
明日は早めに起きてささっと片付けないといけないな。
おやすみなさ〜い。